国語力って、どうやって子供に身につけさせたらいいの?
中学受験の国語は、算数などと違って、
「とにかく問題をたくさんやって、できない問題を復習すれば力がつく!」
という単純なものではないから、本当に困りますよね。
子供達二人が塾に通い始めて、国語偏差値70超え(四谷大塚)にびっくりして、
「何故うちの子達は中学受験の国語がこんなにできるのか?」を
中学受験の国語ノウハウサイトを読み、塾の先生の話を聞いて分析しました。
この記事では、
どんな子育てが、中学受験の国語力に繋がったのか、中学受験を伴走した母親の実体験をお伝えしていきます。
記事内容は、幼稚園~低学年の子供向けのやり方になっていますが、お子さんがいま何年生でも、アレンジして是非試してみてください!
受験国語の”長文”化と その対策
前回の「国語力をつける方法LV1:とにかく親子でしゃべる」では、しゃべることによって
・子供の語彙が増える
・論理的思考の練習になる
とお伝えしました。
しかしそれだけでは受験国語を乗り切るのは難しいです。
というのも、近年、受験国語は読解問題が長文化の傾向にあり、大人でも時間内に解ききれない文章量を出題されることもあるからです。
この読解スピードをあげるには、文字に触れること、つまり日々読書をする以外方法はありません。
いにしえの手法ですが、これに勝る方法はありません。
読書の「3つの壁」
中学受験の国語が、
「紙面上に書かれた膨大な文字数を黙読で読ませる形式」
である限り、読書以外の方法で読解スピードをあげることはできないと思います。
「じゃあ読書させよう」と言っても、我々親に待ち受ける問題が3つあります。
・金銭面
・保管場所
・子供が読書しない
一口に読書といってもハードル高いのよ
例えば、絵本や児童書を100冊自宅に用意するとなると、本代約10万円、置き場所も30冊×4段の本棚が必要です。
幼児のうちは、親が読み聞かせをするので何度も読むことはできますが、さすがに高学年になると自分で好きな本を選んで読むので、一度読んだら放置される本がたくさん出てきます。
お金はかかるし、読まなくなった本はもったいないし、保管場所には困るし・・・。これを解決するのが
図書館利用
です。
交通費がかかりますが、全冊購入と比較したら、かなり安価で済みます。
図書館へ連れて行くのがめんどくさい・・・という気持ちもわかりますが、図書館へ行くことで「楽しく読書を演出できる」ので、お子さんと一緒に楽しんで定期的なお出かけにしてみてください。
親の力の見せ所:読書を楽しく演出する方法
ここで親の力の見せ所、どうやったら子供が楽しく読書をするか、を考えます。
うちで年長~1年生の時に試した成功した例をあげておきますが、ご自分のお子さんの年齢やタイプに合ったやり方を考えて試してみるのがオススメです。まず、
家に、それぞれの本屋さんを作ろう
と、本屋さんごっこを提案し、子供達に「遊び」だという感覚をつけました。
「本屋さんに並べる本を図書館に仕入れに行きまーす!」と図書館へ。
図書館は一人につき10冊~20冊を上限に借りられるので、上限いっぱいに借ります。
子供達には「楽しそうな本屋さんになるといいねー」と声をかけて、好きな本を上限冊数まで選ばせます。
重い本を皆で抱えて持って帰ってくるのも体力作りになります。(でもほとんどを大人が持って歩く羽目になりますが・・・)
自宅に帰ったら、表紙が見えるように本を置いたり飾ったりします。
本屋の場所ですが、飾るように収納できる本棚があればいいですが、うちはなかったので、100均で買った突っ張り棒を窓や壁に2本取り付けて、本を飾れるように工夫しました。(下写真参照)
飾る場所は「子供の目につく場所」にしてください。
小さいうちは目線が低いので、低い場所に本屋を作ります。
高学年になると手を伸ばせば届く範囲まで高くできるので、設置場所は割と融通がききます。
(万が一の地震の時に危なくない程度の高さにしておいてください)
この周りにガーラントを飾ってにぎやかにしたり、「〇〇ちゃんの本屋」と画用紙でカラフルな看板を作ったり、子供と一緒にお店屋さんを作ります。
もちろん本の並びも子供に任せます。
親は、子供に読ませたい本を親の本屋に並べてお店を作ります。
大体できたら、子供をオーバーに褒めます。(←大事です)
うわあー!すごい楽しそうな本屋さん!
そして、親が「この本読ませてくださいな~」と子供の本屋さんから本を借りて楽しそうに読んだり、どうしてこの本を選んだのかを聞いたりして話を盛り上げます。
すると、子供がまねをして、自分で選んできた本や、親の本屋から本を選んで読み始めます。
自分で読めるならそのまま様子を見て、集中してたり、楽しそうに読んでたりしたら、親はそーっとその場を離れます。
一人で本を読む状況を作るためです。
そして、一人で本を読んでいたことを、あとでほめてあげてください。
初めて借りて本屋を開いた初日、驚いたことに、子供達は一日中本を読んでいました。
自分が考えた作戦がドンピシャでハマった時はとても嬉しかったです。
一人当たり10冊×3人分=30冊を飾っていましたが、1週間~10日間くらい経つとあまり読まなくなってきます。
特に絵本はすぐに読み終えてしまうので、つまらなくなってきます。
そうなると、図書館へ行き時です。
大体2週間で1サイクルで図書館へ通うと、飽きた頃に目新しい本を借りに行けるので、借り直した初日から数日間は一日中読書する、というのが定例になりました。
そのうち近所の図書館にある本で興味があるものがなくなってしまいました。
違う図書館へ行ったり、隣の行政区の図書館も使えることが分かったので、電車に乗って行ったりと、二週間に一度はどこかの図書館へ行っていました。
学校から帰ってくるとゴロゴロしながら読書するか、公園で遊ぶか、という生活パターンになりました。
高学年になると、児童書30冊を2週間で読むのは難しくなります。
読み終えなくても一旦返却して、読みたかったらまた借りていました。
借りて読むサイクルが定着してくると、もはや本屋さんごっこは忘れ去られますが、それで大丈夫です。
読書習慣がつけば、本屋さんごっこはおしまいです。
あらゆる図書館であらゆる本を見て読んで、子供が気に入る作品というのが出てきます。
繰り返し借りて読む本が決まったら、それは購入を検討してもいいと思います。
3年生くらいまでは一か月で60冊程度(1年で約700冊)、4年生以降は30~50冊程度(1年で約500冊)の読書をしてきました。
6年生の後期からはさすがに読書時間を制限していました。
振り返ると、子供達が勉強せずに私はイライラしていましたが、子供たちは読書をして過ごしていた時間が長かったと思います。
読書速度は6年生時点で、「怪盗レッド」(角川つばさ文庫)や「五分後に意外な結末」(学研プラス)を1冊10~15分で読める程度でした。
過去問や本番でも、国語で時間がいつも15~20分くらいは余る感じでした。
それでも、唯一、とある学校の本番で、ものすごい量の小説が出題されて、時間ギリギリまで使って答案を作らなければいけないことがあり、出題の長文化を思い知らされました。
まとめ
受験国語は”長文”化しています。
読解スピードを上げるためには読書が有効です。
楽しく読書をするための工夫は、図書館を利用することと、お家にそれぞれの本屋を作ることです。
図書館は二週間に一回、上限冊数まで、子供の好きに選ばせて借りましょう。
子供が一人で読書していたら褒めましょう。
我が家はこれで読書スピードが上がったと思います。
既に塾に通っている方も、まだ幼児教育の方も、ご参考にしていただければと思います。
本はアミューズメントと同じくらい楽しい!と教えるのは親の力の見せ所!