2人目の洗礼
1人目が終わったと思ったら2人目…。
またあの一連の作業をやるのか・・・と白目になりながら伴走。
1人目でなまじ上手くいってしまったので、とりあえず2人目も同じようにやってみようと思ったのも束の間、すぐにそれではダメだと気付きました。
兄弟受験あるあるだと思いますが、末子には末子に合った方法で受験に取り組まねばなりません。
これが2人目の洗礼。
とりあえず塾は同じで大丈夫でしたが、本人の勉強の取り組み方の違い、モチベーションの違い、塾への気持ちの違い、子供が目指す成績の違い、いろんなことが違いました。
また、科目の得意不得意も違い、対応に苦慮しました。
2人目で楽だったことは、勉強内容や中学校情報のことがわかった状態でのスタートだったこと、一度受験を経験しているので、どこらへんで手を抜いてもよくて、どこらへんはしっかりやらないとダメだということがわかっていたことでした。
また、長子が末子に勉強を教えてくれることもあり、とても助かりました。
入塾から本番まで
4年生での入塾後、当初は長子と同様に中高一貫公立校コースで学び、長子同様、中高一貫公立校よりも高い偏差値をマークできたら私立中学を受験することを条件に、5年生から私立コースに移動しました。
勉強はそれなりにこなし、まあまあの成績でしたが、いかんせん体力がなく、模試直前での馬力がきかないことが一番の考慮ポイントでした。
「これは本番直前から本番終了までの道筋を、長子よりも緩めにしないともたないぞ」
しかし、末子はいろんな場面で本番に強い性格であることは安心材料でした。
直前期、12月からガッツリ伴走を始めましたが、休み時間と睡眠時間の確保を第一に優先し、とにかく本番の最終日程までやり切れるように気を遣いました。そして長子の時にやった「楽しく勉強」する方法で、本番まで親子で明るく追い込みすることができました。
最後の模試は偏差値を落とし、中高一貫公立校にも及ばないものではありましたが、それまでの成績を勘案し、中高一貫公立校よりも高い偏差値の私立受験にチャレンジすることにしました。
長子同様、中高一貫公立校以上の学校か、地元中学か、という割とマッチョな選択となりました。
そして本番へ(二人目)
本番当日はやはり落ち着いたもので、まるで模試に向かうかのように安定した表情と足取りでクールに校舎へ入って行きました。
長子のそれとはだいぶ違った、あっさりしたものではありましたが、それでもやはり、頼もしくなったな、と胸が熱くなると同時に、これで子供とガッツリ一緒に何かに取り組むことはもうない、私の役目は終わったな…と少し寂しくも思いました。
結果は奇跡的なことに全勝。最終模試成績よりもだいぶ偏差値の高い学校へ進学することとなりました。
ここぞという時に肝が据わり、実力以上のものを発揮できるタイプではありましたが、まさか中学受験でもその真価を発揮するとは・・・と、このジャイアントキリングに塾の先生も驚いていました。
現在
そして現在、子供達が自分で成果を出したおかげなのはもちろんですが、
夫の必死のがんばりのおかげで2人とも第1志望の最難関私立へ通っています。
「中学受験は大変だけど、大変なだけじゃない。
家族それぞれが頑張って役割を果たすことで絆を深め、子供は驚くほど大きく成長する。
合格しなくても、良い経験だったと言える中学受験にできるから大丈夫」
と昔の自分に言ってあげたいです。
中学受験をする皆さんへ伝えたい大切なこと
私自身は教育虐待を受けており、親不信にはなりましたが、家庭環境が壊れることはありませんでした。
子供達の中学受験に取り組んでいる中で、驚いたことは、親子関係が破綻したり、親や子供が心身に異常をきたしてしまったり、夫婦不和になったり、家庭崩壊したり、と悲しい話を聞く機会が少なからずあったことでした。
確かに中学受験は大変です。
やるからには合格したいと思うのは当然だと思います。
塾では成績に基づいた勉強回りの話、本屋やサイトには中学受験のテクニック、知識、膨大な数の口コミ・・・。
生活は中学受験一色になり、親もどんどん狭くて深い世界へ誘われていきます。
自分のことならともかく、子供のこととなると、愛ゆえに必死になって熱くなってしまうのはよくあることです。
でも、思い出してください。
「なぜ中学受験するのか」を。
きっと皆さん、お子さんの幸せを考えてのことだと思います。
それなのになぜ家庭不和などの状況になってしまうのか。
幸せを願い、必死になって取り組んだ結果がそれでは、とても悲しい。
私達は良かれと思って中学受験を頑張っているはずです。
私はこのサイトを通じて、
せっかく中学受験をするなら、「子供の成長となり、家族の絆を深める」よう、
後に続く皆さんを応援していきたいと思っています。
当サイト名
”親子で楽しく中学受験”
は、そんな思いを込めて名付けました。
子供の成長は親の楽しみ、知らなかったことを知った時の子供の楽しみ、中学受験を家族で経験して得た貴重な絆の喜び。
そして、本番当日の子供の背中に成長を感じ、子供に心から感謝したあの日の気持ちを、
皆さんも感じることができますように・・・と思い、子供の後ろ姿をサイトのトップ画像にしました。
皆さんの中学受験が、ご家族にとって良い経験となりますように。
私が祈るような気持ちで本番当日に子供を見送ったように、
皆さんのこれからを見送っていきたいと思います。