子供達が中学受験をしたいと言い始めて一番困ったのはお金のことでした。
中学受験と聞けばイコール私立とばかり思っていたのですが、それは昔の話。
現在は公立の中高一貫校設置が各都道府県で進んでおり、私立のように多くはありませんが、受検にチャレンジできる環境にあります。(ありがとう!中高一貫公立校!)
私立と公立の違い三点
私立との大きな違いは「学費」「試験問題の傾向」「倍率」です。
1.学費
私立の六年間費用は約400万~850万。多くは500万~600万円程度
公立の六年間費用は55万~175万。多くは100万円台
※詳しくは「一進中学受験情報ナビ 学費」で検索
2.試験問題の傾向
私立は、主に暗記型、科目ごとの試験
公立は、各科目を融合した内容で論理的思考を問う問題、記述が多い(適性検査と言います)
3.倍率
私立は、日程や新設校による極端な高倍率を覗いて、大体2倍前後~4倍台
公立は、4倍台~6倍弱
学費
我が家のように、
学費の用意ができない! けど中学受験したい!
という事情なら、中高一貫公立校はオススメです。
中高一貫公立校へ行けば、高校受験の心配もなく公立高校へ行くことができるのですから、子供も嬉しい、親も(というかお財布が)嬉しい。
しかも、高倍率を突破してきた生徒達ですから、大学への進学状況も悪くないことが多いです。
大学受験のために塾に通う可能性はありますが、私立六年間の学費に比べたら断然費用は抑えられます。
学費面では申し分なしですが、塾費用は?というと、こちらも私立コースのように高額ではない場合が多いです。我が家は公文から塾へ移動しましたが、公文二科目の月謝で塾へ行くことができたので、お近くの塾の公立コースの塾費用を調べてみてください。
試験問題の傾向
上述のとおり、私立と公立では問題傾向が異なります。
中高一貫公立校の勉強は、六年生からでも受かる子がいるくらい内容は重くない、今からでも遅くないですよ、と塾の先生は六年生の保護者さんに言います。
が、私はそれはほんの一部だと思います。そんなこと言ったら、御三家だって六年生から勉強して受かる子はいます。
公立校受検のための入塾は、五年生から始めるのが一般的だと思います。
私立受験はその難しさから、四年生から、いやいや三年生から、と入塾が若年齢化するのに比較して、公立受検は塾費用を負担する期間も短く、金額も安価なのでラッキーと思いきや、残念なことに、最近は私立コース受講生が公立校対策をして併願するケースが増えており、そういった生徒の合格率が非常に高いのが現実です。
絶対に合格したいなら、公立校コースに入ったとしても、国語と算数は私立向けの勉強を独学して、多くの問題に接して頭を鍛え、模試を受けて自分の立ち位置を確認することをオススメします。
倍率
学費がリーズナブルで、塾の費用も受検勉強も私立ほどハードではないとなれば、倍率は上がるのは当然のことと思います。
我が家でお世話になった塾の先生の見立てによると、受験者数の内、1-2割は記念受検、塾などできちんと対策しているのは全体の5-6割という具合だそうです。
つまり、学校発表の倍率よりは、実質倍率は少し低く考えても良さそうですが、それにしても低い数字ではありません。
塾を選ぶ時に、その塾の公立校コースの生徒数に対して何人が合格しているかを、過去数年間分について取材してください。
合格人数ではなく、合格率が高い塾を選ぶことは、重要な要素になります。
大手塾の合格人数に惑わされてはいけません。
というのは、集まる生徒の質ははっきり言ってどこも変わらないし、ポテンシャルが高い子がその塾に入るかどうかも運です。(サピックスは猛者が集まるので話は別ですが、そもそも私立対策塾なので公立校を受ける子はあまりおらず今回の話からは除外)
そういった状況の中で、その塾がどのくらいの確率で合格者を輩出しているかは、その塾の手腕の現れだと思います。
入塾後は、その塾の中で合格率圏内に位置することを目指して模試を受けるといいと思います。
例えば、過去3年くらいの間、毎年生徒40人中4人が合格してる塾は、上位10%の生徒が合格しているはずなので、入塾後には上位10%に入ることを目指すということになります。圏内に入れないからと言って諦めることはありません。ひとつの目安です。
以上三点をふまえて、私立の学費に心折れている方は、中高一貫公立校の受検をご検討いただき、悔いのない中学受験ライフをお送りいただけるといいなと思います。
費用を抑えるなら中高一貫公立校!